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2019.12.03

電動ベッドの選び方のポイント

ライフスタイルのご提案

TVCM等でお馴染みの電動ベッド。気になっている方も多いのではないでしょうか。
実は電動ベッドは選ぶのが難しい家具でもあります。そこで今回、その選び方のコツについて解説していきたいと思います。

■まずは専門機関を頼るのが第一

電動ベッドは福祉用具として国から指定されています。そのため、条件を満たせば介護保険の補助を受け、利用料金を安く済ませることが可能です。
補助を受けられるのは、購入ではなくレンタルの場合です。ひと月あたり数千円~数万円のレンタル料のうち、国から補助を受け、一割~三割のみの支払いでレンタル可能になります。
また電動ベッドのレンタル補助を受けられるのは、介護保険の被保険者のうち、要介護2以上の方が基本です。

電動ベッドのレンタル補助を受けられる場合、介護保険の制度を利用するのが基本になります。というのも、介護保険を使った場合、ケアマネージャーや福祉用具専門相談員のアドバイスにより、体の状態に合った的確なベッドを選択できるからです。
また、高齢の方は容態が刻々と変化していくため、購入ではなくレンタルにすることで、必要時に即時にベッドの交換を可能にしておく必要があります。さらに故障した場合も、レンタルの場合は無償で修理や交換を行ってもらえます。
介護保険におけるレンタル対象外の方でも、なんらかの補助を受けることができる場合があるので、まずは専門の機関に相談することがおすすめです。

しかし、中にはレンタルにどうしても抵抗があったり、介護保険制度を使いたくなかったり、介護保険の被保険者ではないけれど電動ベッドを使ってみたいという方もいるかと思います。
そういった方は、これから紹介するポイントを参考にしてみてください。ただし購入の場合も、できる限り介護用品専門のショップなどで専門のアドバイザーの話を聞くことをおすすめします。

■電動ベッドの選び方

ここからは電動ベッドの選び方を簡単に解説していきます。今の状態だけではなく、将来を見据えた選択することがポイントです。

1.モーター数で選ぶ

電動ベッドはモーターによって動きます。そのモーターの数によって性能が変わり、また、数が多いほど高価になってきます。
まず、モーターの動作によってどんな効果があるのかを見ていきましょう。

・リクライニングさせることができる

電動ベッドと聞いてまず想像するのが、ベッドの上半分を上下させる機能ではないでしょうか。
この機能は起き上がりを補助するためのものです。ただし上げすぎると、体がずり下がって床ずれの原因になったり、腹部に圧がかかって苦しさを感じたりしてしまいます

・ベッドの高さをあげる

ベッド全体の高さを上下する機能です。この機能の主な役割は二つです。
まず、立ち上がりの補助です。ベッドの高さが低すぎると、立ち上がりの際に膝に負担がかかってしまいます。
人は太ももとひざ下の角度を約90度にした状態で立ち上がると、わりと楽に立ち上がることができます。ベッドの高さを調整する機能によって、この角度を実現し、立ち上がりをしやすくできます。

もう一つが、転落の防止です。
認知症にかかってしまった場合、ベッドわきに柵を取り付けていても、その柵を乗り越えてベッドの外に出てしまうことがあります。その際、常に見守ることができないときは、ベッドの高さを一番低い所まで下げて、ベッドの外に出てしまった場合でも怪我をしないようにします。
電動ベッドの中には「フロアーベッド」という、床とほぼ同じ高さまで下げられるベッドもあります。

・下半身部分をあげる

ベッドの下半分を上下させる機能です。脚を持ち上げることができます。この機能の役割は主に二つです。

まず、リクライニングさせた時に、この部分を上げておくことで、体のずり下がりを防止することが可能です。ずり下がりは床ずれ防止になります。

もう一つが、むくみを解消する役割です。
高齢になると、寝返りが打ちづらくなり、脚がむくみやすくなります。そこで、この機能を使って足を高くすることで、むくみの防止になります。

・頭をあげる

ベッドのうち、枕が乗る部分のみを上下させる機能です。最新の機能なので、この機能がついているタイプはあまりありません。
この機能は、介助によって食事をしている方に役立つ機能です。寝たきりの方にリクライニング機能を使って食事介助をする場合、頭が少し下がった状態でのみこみを行うことになるので、むせてしまうことがあります。ソファに頭までどっかりと寄りかかった状態で食事をするシーンを想像してください。上手くのみこめないのが、わかりやすいかと思います。
この機能を使って頭部を上げることによって、のみこみがしやすくなり、むせるリスクを減らせます。

これらの機能の有無はモーター数でほぼ決まります。主には、
・1モーター:リクライニングor高さの上下
・2モーター:リクライニング+高さの上下
・3モーター:リクライニング+高さの上下+下半身部分の上下
・4モーター:リクライニング+高さの上下+下半身部分の上下+頭部の上下
となることが多いです。3~4モーターのベッドは、重度の要介護者が使うことがほとんどです。
ただし、ベッドの種類によってはモーター数が異なる場合もあるので、それぞれのベッドについている機能をしっかり確認しましょう。

2.柵の着脱ができるかを確認

ベッドの柵は掛布団のずり落ちを防止したり、寝返りを補助したり、ちょっとした立ち上がりの補助に使えたりと何かと便利です。電動ベッドを購入する際にも、柵を取り付けられるものを選択するのがベターと言えます。
なかには、柵の着脱が難しいタイプがあります。実はこのタイプは少々厄介です。というのも、介助が必要になった際、柵は介助者にとって邪魔になるからです。
そのため、柵の着脱が可能であることを確認しておくとよいでしょう。

3.ベッド下のスペースを確認

電動ベッドの下にはモーター等の機械がたくさんついています。その機械の下の、何もない空間の高さはチェックしておいた方がよいです。
この空間は、普段はあまり意識することはありません。しかし、ベッドの近くにちょっとした小物を置きたくなった時、サイドテーブルという小さなテーブルを購入したくなることがあります。その際、サイドテーブルの脚の高さがベッド下のスペースより高いと、脚がひっかかりテーブルが奥まで入っていかないので不便になるのです。

4.リモコンが認知症に対応しているか

電動ベッドの中には、認知症の方が使用した時のために、リモコンに誤動作防止機能がついているものもあります。誤って操作すると思わぬ事故の原因になるので、こちらもチェックしておきましょう。
また、小さなお子様がいる場合も、電動ベッドは子供のおもちゃになりやすいので、この機能がついていたほうがよいと言えるでしょう。

■電動ベッドを使用する際の注意点

電動ベッドは怪我に気を付けて使用することはもちろん、盲点になりやすい注意点がいくつかあります。特に重要な点を見ていきましょう。

1.腕のはさみこみに注意

リクライニング機能を使用する際、利用者の腕がベッドの外に出ていないことを必ず確認します。腕が出た状態でリクライニングすると、柵に挟まり思わぬ大けがをすることがあるからです。

2.ベッドを上下する際は、下にものを挟まないように注意

ベッドを上下する場合は、ベッドの下に物を挟み込まないよう注意しましょう。やりがちなのが、ゴミ箱を潰してしまうというミスです。
また、ベッドの下はモーターがあるせいかペットがもぐりこむことがあるので、ペットを飼っている方は十分に気を付けて使用しましょう。

3.マットレスの購入は慎重に

実は電動ベッドは通常のベッドより一回り小さく作られていることが多いです。そのため、通常のベッドのマットレスではサイズが合わないことが多くなります。よって、マットレスを購入する際はサイズをしっかり確認しましょう。
また、電動ベッドの床板は金属やプラスチックで出来ていることが多く、マットレスにカビが生えやすくなります。マットレスは定期的なお手入れをしましょう。

4.湿気に注意

ベッドの下は湿気がたまりやすく、これが故障の原因となりやすいです。自分で購入する場合、故障してしまうと修理費にお金がかかることがほとんどなので、湿気がたまらないように気をつけましょう。
ベッド下に湿気とりや備長炭を置くのが簡単でおすすめです。

■まとめ

便利そうに見える電動ベッドですが、選ぶのが大変だったり、使用上の注意点も多かったりと、かなり気を遣う家具でもあります。購入の際には、使う方の容態にきちんと合わせ、また将来を見据えて慎重に選んでください。
そして、できる限り介護保険の制度を利用することを検討しましょう。ベッドを格安でレンタルできるだけでなく、介護についてのアドバイスを受けることもできます。

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