家具選びのコツ

椅子を修理に出す前に調べること|エリアで違う配送料、修理業者選びのポイントなど

椅子の修理

このあいだ知人が「こどもが椅子に貼ったシールを剥がすのが大変だった」という話をしていました。ホームセンターで専用のスプレーを買ってきて、実に数時間かかったそうです。古い椅子だったので「正直、買い換えようか迷った」そうですが、やはり愛着があってそれは避けたかったとも。

座り心地がピッタリの椅子を買ったら、やはりそれを長く使いたいという方が多いのではないでしょうか。長く使うほど愛着も湧いてくると思います。当店のお客様にも、壊れてしまったり使いにくくなってしまったとき、買い換えるのではなく修理を頼むという方が多くいらっしゃいます。

 

ただ、ひとことに椅子の修理といっても、その内容は実にさまざま。依頼先を探すのにもちょっとしたコツがいります。そこで今回は、椅子を修理するときの注意点についてまとめてみたいと思います。
(ちなみに冒頭のシールはがしを修理の一つとして頼める業者もあります)

 

まず購入先で修理できるかを確認

修理工具

椅子に限らず家具全般でそうですが、購入したお店で修理してくれるところと、そうでないところがあります。そこでまず購入した椅子のメーカー・販売店のサイトを確認しましょう。

 

下は有名なメーカー・販売店の修理に関するページのリンクです。

 

基本的にどちらの会社でも修理対応を行っていますが、上のページをご覧いただくと、その条件が異なるのがわかります。たとえばIKEAさんは品質保証対象商品のみの対応となっています。

また購入先での修理が難しい場合は、家具修理専門の業者に依頼するという方法もあります。

 

椅子を修理に出す前の確認事項(業者の選び方)

チェックリスト

修理の可否だけでなく条件面も事前にチェックしましょう。具体的には次のような点です。

 

修理可能製品|自社製造のみか、他社製品も修理可能か

家具メーカーは自社製品のみ、販売店も自社で購入された製品のみの修理が基本です(家具修理専門業者は基本的にどこの会社の椅子でも修理してくれます)。またメーカー・販売店の場合、修理を依頼する時にレシートや保証書が必要な場合もあるので、失くさないよう大切に保管しておきましょう。

 

料金|配送料は居住地によって違う可能性も

修理にかかる費用の合計は【 技術料 】+【 材料・部品料 】+【 配送・訪問料 】が基本です。

特に配送・訪問料は、チェックを忘れてしまいがちですので注意しましょう。会社によっては、平日/土日祝の違いやご自宅のエリアによって料金が変わってきます。

 

たとえば、大塚家具さんでは下のリンクのような料金体系になっています。

*IDCサービス料金表|大塚家具
https://www.idc-otsuka.jp/guide/image/inspection/support1.pdf
(3ページ目の「お届け・組立て・設置」の箇所をご覧ください)

当店のお客様は愛知県半田市ですので、配送料は表の一番上の料金一律エリアに該当し、平日2,700円・土日祝日5,400円となりますね。

 

ここで注意点を1つ。

修理の場合、購入した商品のお届けとは違い、椅子の引き取りとお渡しで往復料金となる(つまり配送料が2倍になる)ことがあるので注意しましょう(修理家具を引き取りにきてくれるメーカー・販売店の場合)。このあたりはメーカー・販売店によってルールが異なるので、必ず事前に確認してください。

もちろん事前にお見積りを取るのもお忘れなく。

 

椅子の配送方法|自分で持ち込むのか、引き取りに来てくれるのか

壊れた椅子を引き取りに来てくれるのか、こちらから郵送するのかも調べておきましょう。メーカーや販売店の場合、家具配送専門の業者が引き取りにきてくれることが多いですが、家具修理専門業者の場合、自分で持ち込むか配送しなければならないところも多いです。

 

修理サービスを受けられる条件|利用規約のチェックも忘れずに

先ほどの繰り返しですが、たとえばIKEAさんの「品質保証に関する規約」を拝見しますと「品質保証サービスを受けるには、各製品に適した方法でお手入れしていただくことが必要です。」との記載があります。

*品質保証に関する規約|IKEA
https://www.ikea.com/ms/ja_JP/customer-service/about-our-products/guarantees-and-warranties/terms-conditions/index.html

メーカー・販売店さんの椅子を購入する場合は、事前に利用規約もしっかり確認しておきましょう。いざ修理に出したいと思っても、規約上できないという事態にもなりかねません。

 

修理期間|日常生活に不便が出ないか要確認

椅子の状態にもよりますが、修理には通常けっこうな時間がかかります。そのあいだは当然、椅子がない生活を送らなければなりません。日常生活に不便が出ないようにしておきましょう。

 

なお修理を頼むときは、必ず修理事例をご覧になってください。修理した家具のBefore/Afterを写真で掲載している会社であれば、自分のものと似ている椅子の修理事例をチェック。修理後の具体的なイメージを掴んで、自分の希望する出来と近いか確かめましょう。

また会社によって強みが違います。たとえば籐椅子を修理に出したい場合、ラタン家具を専門としている家具販売店のほうが良いです。同様にアンティーク家具ならアンティークの修理専門業者、飾り鋲がついた椅子は鋲がついた椅子の修理実績を持っている修理業者といった感じに、それぞれのエキスパートに修理を依頼するのがベストです。

 

椅子の修理以外に、シール剥がしなどを頼める会社もある

椅子を修理する様子

椅子の修理内容としては、主に以下のような内容があります。

  • ウレタン材(クッション)の交換
  • 張り替え(座面、背もたれ)
  • 塗り替え(塗装)
  • フレーム(座面の割れ、脚が折れた、ぐらつき、ゆるみ)
  • その他(キャスターの破損、脚を短くする、など)

メーカー・販売店・家具修理業者によってお願いできる修理が違うので、必ず事前に会社へお問い合わせをしましょう。

 

また会社によっては、文字通りの修理以外に対応しているところもあります。たとえば、

  • シール剥がし
  • 脚の長さの変更(脚のカット)
  • お子さん用の転落防止テーブルの設置
  • 色の変更

冒頭でも紹介しましたが、お子さんのいらっしゃるご家庭ですと、こどもさんがお菓子についていたシールを家具やお家の壁にペタペタ貼ってしまうという悩みも多そうですね。

ホームページの修理メニューには掲載されていないけれど、修理事例を拝見しているとメニュー以外の対応を行っている会社も意外とあります。また修理だけでなく、転落防止テーブル設置のような加工を行ってくれる業者も。もし「こんなこともやってもらえないかな」と気になったら、ぜひ一度、お問い合わせしてみましょう。対応してもらえるかもしれません。

 

自分で修理するのは費用を安く抑えられるが、取り返しがつかなくなることも

椅子を修理する人

最後に「自分で椅子を修理する」という選択肢についてふれておきます。

最近はDIYがブームですので、中には「自分で修理してみよう。費用も抑えられるし」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。確かにホームセンターなどで材料を買ってきて、ご自身で修理すれば、修理費は安くなります。技術料はかかりませんし、配送料も車のガソリン代くらいでしょうか。ネット上で方法も公開されています。

ただ、やはり修理はプロにお願いするのが一番です。

 

ひとことに椅子の修理といっても、その内容はさまざま。たとえばクッション(ウレタン)の交換も、ウレタン材を買ってきて、それをカットして座面に接着すれば終わりではありません。ウレタンの硬さを考えて素材やその厚さを決定して、下ごしらえ(ウレタンを座面に取りつける)して、そこに生地を張って・・・。

・・・と、こんな感じでウレタンを変えるだけでも、その工程は実にさまざまです。実際、色々な会社の椅子の修理メニューをご覧いただくと実に細かく設定されていて、それぞれ料金も違います。具体的には、次のような点を踏まえて料金が変わってきます。

  • 座面が木枠から取り外せるか
  • 座面に縫製があるか
  • 座面にパイピングがあるか
  • 椅子の種類は何か(籐椅子など)
  • 座面の生地の素材は何か(布 / 革など)

こうした条件によって、必要な部品・素材はもちろん要求される技術や知識も違ってきます。

ご自身で修理したレポートがネット上にはたくさん上がっています。修理前後の家具を写真撮影した記事を拝見すると、たしかに見た目には「おーすごい」と思うほど綺麗に仕上がっているものも。

ですが、座り心地など肝心の使用感はネットからは伝わってきません

その意味でも、クオリティには特にこだわらない、どうしても費用を抑えたいなどの限られた場合を除いて、やはり修理のプロに頼むのがおすすめです。

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